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中国インスタント麺業界、低迷続く

中国の食品工業界が事業の構造転換に苦しんでいる。中国食品科学技術学会の孟素荷理事長は中国インスタント食品大会で「インスタントラーメン、インスタント食品製造業の利益増加率は食品業界平均を下回り、販売量は4年連続で減少している。業界は成長鈍化に直面している」と述べた。9月8日、京華時報が伝えた。

大会で公表されたデータによると2014年の中国食品工業の生産総額は前年比7.8%増の10兆8000億元、伸び率は3年連続で鈍化が続く。昨年の中国のインスタントラーメン及びその他食品製造業界の主事業収入は同5.29%増の1825億6900万元で、食品工業平均(7.8%)を下回った。今年1~6月のインスタントラーメン及びその他食品製造業界の利益総額は同8.84%増の65億3100万元で、利益増加率も食品業界平均に届かない。

中国科学技術学会の統計によると、昨年のインスタントラーメンメーカー22社のうち9社の売上高が減少し、業界全体では生産量が10.6%、販売額が7.9%減少した。

孟素荷理事長は「生産設備過剰と利益減少のリスクはこれまで中小企業のものだったが、最近は大企業にも及んでいる」と指摘。業界トップの康師傅も2014年から業績の低迷に直面している。孟素荷理事長は「康師傅と統一の2社はこの10年安売り合戦を行ってきたが、結局どちらも勝者になれなかった。上位企業による競争は市場全体のレベルを引き上げたが、価格戦が続いたことで業界価値にはマイナスに働いた」と述べた。

また、中国工程院メンバーの孫宝国氏は「消費者のインスタントラーメンに対する信頼性も地に落ちている」と語る。インスタントラーメンについては、25種類の添加剤が含まれている、長期的に食べると体に有害、面に防腐剤が含まれているなどと、さまざまな噂がネットを駆け巡っているが、孫宝国氏は「わざと煽っている。25種類以上の添加剤が含まれている食品は他にもたくさんある」と述べた。