税関総署によると1~8月の中国の輸出入総額は前年同期比7.7%減の15兆6700億元だった。そのうち輸出が同1.6%減の8兆9500億元、輸入が同14.6%減の6兆7200億元。貿易黒字は80.8%拡大し2兆2300億元だった。9月9日、経済参考報が伝えた。
8月の輸出入総額は同9.7%減の2兆400億元。輸出は同6.1%減の1兆2000億元、輸入は同14.3%減の8361億元。貿易黒字は同20.1%
拡大し3680億3000万元。
輸入の縮小が続くことについて業界内では、輸入価格の下落と人民元安のほか、内需の低迷も影響しているとの見方がある。
交通銀行金融中心の劉学智研究員は「8月は食用植物油、鉄鋼砂、精鉱、原油、石油製品などの輸入価格の下落幅が7月よりも拡大した」と指摘。上海証券チーフマクロアナリストの胡月暁氏は「輸入が予測より弱含んでいる。国内需要が市場予測より弱いことを反映している」と述べた。招商銀行同業金融総部シニアアナリストの劉東亮氏も「国際大衆商品価格の下落だけでは説明できない。経済の下押し圧力が高まっているのだろう」と述べた。
輸出を地区別にみると、韓国以外はすべてマイナスとなっており、輸出にも改善は見られない。オーストラリア・ニュージーランド銀行大中華区チーフエコノミストの劉利剛氏は「人民元の切り下げ効果が現れるのはまだ先だろう」と述べた。
中国政府は今年の輸出入を6%増にするとの目標を掲げているが、商務部研究員外貿研究所の李健所長は「目標達成は非常に困難な状況だ」と述べた。