中車珠洲電力機車有限公司への14日の取材によると、同社傘下の時代電気股フン有限公司(フンはにんべんに分)が独自に開発した5G通信技術を基礎とする大容量データダンプシステムが成都機械整備区間で応用され、車載データの高速ダウンロードが実現された。これは中国の鉄道交通が世界に先駆けて5G時代に入ったことを意味する。科技日報が伝えた。
列車の運行中には多くの観測データが生まれる。これらのデータは列車が車両基地に入る際にダンプを必要とする。車両基地はこれに基づき列車のメンテナンスを検討・分析する。列車のロングルーティング及び乗換制の実施により、車載データ(特に車載動画データ)が激増している。現在の車載動画データは乗務員がUSBメモリで人工的に保存する方法を採用している。USBメモリが壊れ、動画が失われ、人為的に破壊されるといった問題がある。これは車両基地の安全に大きなリスクをもたらしている。
車載動画データの自動・ワイヤレス高速ダウンロードを実現するため、中車珠洲電力機車有限公司は華為(ファーウェイ)と共同で、鉄道交通応用シーンを見据えた5Gダンプシステムを開発し、2018年11月に成都車両基地で列車に搭載・使用した。その結果によると、同システムは10分で55GB(ギガバイト)の車載データをスムーズにダウンロードできた。これは現在の標準的なワイヤレスLANと同じ状況における伝送速度の100倍以上だ。人の操作によるデータ紛失や異常の問題を効果的に解消し、列車運用の分析に豊富なデータサポートを提供し、列車の運行安全を効果的に保障した。
世界で現在普及している車載データダンプシステムは、3Gもしくは4G通信による伝送を利用しており、ダンプの効率が低い。5Gダンプシステムの開発成功は、ビッグデータスマートメンテナンス応用シーンにおけるデータ伝送のボトルネックを解消する。幹線列車、高速列車、都市列車に広く応用でき、さらには風力発電や電気自動車などその他の分野の広帯域データ伝送にも応用できる。中国が5G時代に国際鉄道交通高級市場進出するための力強い技術サポートを提供する。